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軸の立て方・仮目的でよいか

「第一志望が決まらない」「業界と職種、どちらから決めればいいのか分からない」――就活の軸をめぐる悩みは尽きない。Utsuさんのもとには、企業選びの優先順位や、面談で志望度を問われた際の答え方まで、軸の立て方に関する質問が数多く寄せられてきた。ここでは、そうしたやり取りの中から、軸を仮に置いて動くことの是非や、業界・職種どちらを先に決めても構わない理由について語られた回答をまとめている。

Q. 選考が進んでいる複数の会社がどれも手段として適していると感じてしまい、第一志望が決められません。第一志望があやふやなまま就活を進めてよいのでしょうか?

A. Utsuさんは、それは就職活動そのものが目的化してしまっているのではないかと指摘する。会社選びは、あくまで自分の人生のスタート地点を決めるための手段に過ぎないと語る。こだわるべきはトップ合格であり、自分が良いと思った会社は全部受けてしまえばよいと答える。どこでスタートを切っても構わないのであり、第一志望が定まっていない今の状況は怖がる必要のあるものではないと述べる。

Q. 選考が進んでいる複数の企業がどれも手段として適していると感じ、第一志望を決められません。あやふやなまま就活を進めてよいのでしょうか?

A. Utsuさんは、この悩みは本来自分自身で答えを出すべき問題であり、人に聞くようなことではないと指摘する。自分の軸で考えられているのであれば、この状況はむしろラッキーだとUtsuさんは語る。今までは70点くらいで合格ラインとしていたところを、これからはオンリーワンの存在を探すフェーズに入ってきたのだと述べ、企業側にも「この人間は絶対に欲しい」と思わせるところまで絞り込んでいくべきだとUtsuさんは答える。

Q. リコーリースと日立キャピタルでは、どちらがより多くの新規事業に関われますか?

A. Utsuさんは、どちらの企業も新規事業に多く関われる環境ではないと指摘する。その上で、あえて比較するなら日立キャピタルの方が良いのではないかと答える。

Q. 法人営業を通じてスキルと世の中への解像度を上げたいと考えています。トッパンフォームズと共同印刷で迷っています。

A. Utsuさんは、法人営業でスキルと世の中への解像度を上げたいという軸であれば、共同印刷の方がよいと答える。判断基準は事業の「広さ」の観点であるとし、その観点からトッパンフォームズは選ばないと述べる。また、将来性については聞くべきではないと指摘する。

Q. 人生の目的に近づけそうな企業(営業力をつけられる企業)から内定をもらいましたが、自分が営業マンとして活躍する未来が思い描けず不安です。

A. Utsuさんは、営業マンとして活躍できる未来を思い浮かべられないのに「営業力をつける」ことを目指すのは、そもそも矛盾しているのではないかと指摘する。

Q. 化学メーカーの営業志望です。ゼミで知財を学び、ものづくりの大変さを知りました。研究職・開発職と連携して市場のニーズをいち早く伝えることに貢献したいのですが、これは営業として当たり前のことでしょうか?また営業が知財を活用できる場面があれば教えてください。

A. Utsuさんは、研究職・開発職と連携して市場のニーズをいち早く伝えるという発想は「プロダクトマーケティング」というファンクションであり、日本企業が最も苦手とする領域だと指摘する。そのうえで、将来やりたいことをアピールする際は「興味がある」「貢献したい」という気持ちだけでは不十分であり、なぜ自分であればそこで飛躍できるのか、相手から見て分かるメリットを語る必要があると答える。こうした視点の欠如こそが、日本のエレクトロニクス・半導体産業が競争に負けた理由の一つだとUtsuさんは語る。

Q. 中小規模のIT企業と、将来性がありそうな大手メーカー、どちらを軸に就活すべきか悩んでいます。会社の将来性より自分のやりたいことを優先していいのでしょうか?

A. Utsuさんは、この手の問いは他人に答えを求めても仕方がないと指摘する。会社の将来性とやりたいことのどちらを取るかは本人の問題であり、人生の目的から逆算して考えた方がいいと語る。Utsuさん自身の最初の会社も売上高200億円に満たない規模だったが、そこで経験を積めたからこそ今があると振り返り、企業規模の大小だけで判断する必要はないという考えを示している。

Q. 人生の目的を考える中で、業界より先に職種が決まりました。業界は複数候補があり絞りきれていません。他の人は業界を先に絞っている印象があり、この進め方で正しいのか悩んでいます。

A. Utsuさんは、業界より先に職種が決まること自体は問題ないと答える。ポイントは、人生の目的が「何々を通じて」という表現になったときに、それが特定の職種(例えば営業)に限定された内容になっていないか、会社が一般的に行っていることとして成立しているかだと指摘する。そこが曖昧になるのは新聞を読んでいないからだと述べ、職種から先に決まっても問題ないと語る。

Q. 企業から「変革を成し遂げた経験と、その経験が今どう活かされているか」を問われました。この質問の意図をどう考えればよいでしょうか?

A. Utsuさんは、この質問はどの企業が言ったか分からないとしつつ、おそらく「学生時代に力を入れたこと」という聞き方だとあまりにも定型的な回答ばかり返ってくるため、その中でも「変革を成し遂げた経験」という切り口に絞って聞いているだけではないかと指摘する。つまり言葉が違うだけで、「変革」を「学生時代に力を入れたこと」に置き換えて考えれば実質的には同じ質問だとUtsuさんは語る。

Q. 企業から「変革を成し遂げた経験と、その経験が今どう活かされているか」を問われました。この質問の意図はどのようなものだと考えられますか?

A. Utsuさんは、どの企業がその質問をしたかは分からないとしつつ、「変革を成し遂げた経験」という聞き方は、いわゆる「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」があまりにも定型文的な回答ばかり返ってくるため、その中でも変革を伴うエピソードに絞って聞いているだけではないかと指摘する。言葉が違うだけで、「変革」を「学生時代に力を入れたこと」に置き換えて考えれば実質的に同じ質問だと語る。

Q. 面談で「この業種の中でもAとBという仕事があるが、どちらがよりやりたいか」と聞かれ、人生の目的の方向性としてはどちらも合っていたため「どちらでもしっかり取り組みます」と答えました。今後の選考で同じ質問をされた場合、どちらか一方に断定すべきでしょうか。

A. Utsuさんは、「AとBどちらがよりやりたいか」という質問に対して「どちらでもしっかり取り組みます」と答えるのは、自分の人生の目的という軸があるからこそAでもBでもやれる、という意味であり、問題ない答え方だと語る。会社に入るということはそもそも最初から自分で自由に選べる立場ではなく、会社側が本人のことを考えて配属や役割を決めてくれるものだと述べ、「御社が決めていただけるところから頑張っていきたい」というのが一般的な答え方だと指摘する。これはテンプレートとして押さえておくとよい、とUtsuさんは答える。

Q. 人生の目的を軸に就活を進めていますが、志望企業にBtoBとBtoCの企業が混在しています。これは取り組みのどこかが間違っているのでしょうか?

A. Utsuさんは、業種の中でAとBという仕事があった場合に「どちらがよりやりたいか」と聞かれて「どちらでもしっかり取り組みます」と答えるのは問題ないと指摘する。人生の目的という軸を持っていれば、AでもBでもその軸に沿って取り組むということであり、BtoBかBtoCかという業態の違いは軸のブレを意味しないと語る。

さらにUtsuさんは、会社に入るという段階では最初から自分で全てを選べる立場ではないとし、「御社が自分のことを考えて配属や仕事を決めていただけると思うので、そこから頑張っていきたい」というのが自然な答え方だと述べる。これをテンプレとして提示している。

軸は完璧に固まっていなくても、自分の問題として引き受けて動き出せばいい、というのがUtsuさんの一貫した姿勢だ。