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就活で強いエントリーシート(ES)とは

エントリーシートを何枚も書いているうちに、文章が似通ってきて「これで選ばれるのだろうか」と不安になる就活生は多い。Utsuさんは、そうした違和感の正体と、そこから抜け出すための考え方を語る。エントリーシートの構成に悩む人、通過率が伸びずに苦しんでいる人に向けた内容である。

似たようなESが量産される理由

Utsuさんによれば、採用側には似たようなエントリーシートが大量に届いており、正直なところ困っているという。原因は「受かったエントリーシートの例文」が出回っていることにある。実績があるという安心感からつい参考にしてしまうが、例文をなぞった文章は評価されにくいとUtsuさんは指摘する。書けば書くほど「御社に選んでほしい」という気持ちが強まり、内容が会社に寄せて寄せていく方向に向かってしまうことが、没個性化の背景にあると語る。

学生と社会人の違いという視点

Utsuさんは、この問題を考える手がかりとして「学生と社会人の違い」を挙げる。学生は学費を払ってサービスを受ける“お客さん”の立場であり、モチベーションが上がらなくても助けてもらえる存在である。一方、社会人になると自分がお金をもらう立場に転じ、会社に労働というサービスを提供する側になる。会社は営利団体であり、必ずお客さんが存在するため、入社後はどんな仕事であっても最終的にはお客さんに仕える立場になる、とUtsuさんは説明する。

御社ではなく顧客を向く

この構造を踏まえ、Utsuさんはエントリーシートで「御社の方を向く」のではなく「入社後のお客さんに向いて考える」ことが重要だと語る。本来、会社を志望する理由は「やりたいことがある」からのはずであり、その実現の場としてその会社を選んでいるにすぎない。ところがいつの間にか「その会社に入るためにどうするか」という構造にすり替わり、似たようなESの一つになってしまう。強いエントリーシートとは「御社に入りたい」ではなく「御社という場を使ってお客様や市場にこんなことをしていきたい」という視点で書かれたものだとUtsuさんは述べる。研究開発職であっても、売り上げやお客さんにつながらないテーマは成立しないため、どんな職種にも最終顧客は存在すると説明する。

シンプルな構成と面接への橋渡し

最終顧客への解像度があれば、ESの構成はシンプルになるとUtsuさんは語る。「お客さんにこんなことをしていきたい」「そのための場が御社である」「なぜそれをやりたいのか」「なぜそれができるのか」というロジックで十分だという。エントリーシートは通過すればよいが、面接では中身が問われるメニュー表になる。「うどんを頼んだのにラーメンが出てくる」ような食い違いを避けるため、自分自身をしっかり載せることが大切であり、例文に頼ることでかえって没個性になっている可能性があるとUtsuさんは注意を促す。

要点

  • 受かった例文をなぞると文体や構造が似通い、かえって評価されにくくなる
  • 社会人は会社を通じて最終的に顧客に仕える立場であり、ESは「御社に入りたい」ではなく「御社という場で顧客に何をしたいか」を書くべき
  • 「顧客にしたいこと→その場が御社である理由→やりたい理由→できる理由」というシンプルな構成で、最終顧客への解像度があれば個性のあるESになる

御社ではなく顧客を向いて書くことが、没個性から抜け出し強いエントリーシートに変える鍵だとUtsuさんは締めくくる。